スマートエアーズに合わせた新電力会社選び|電気代が高いからこそ見直すメリット大!!

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今回はトヨタホーム全館空調(スマートエアーズ)に合った新電力会社選びについて紹介します。

全館空調(スマートエアーズ)は、普通の家だとエアコンなどの冷暖房器機を設置しない、廊下や玄関、洗面所なども含めた家全体に空調が効いていて、家の中で暑い・寒いを感じることがなくなるので、お家の中が非常に快適な空間になります。

ただ、この快適な環境を得る代償として、高額な電気代を支払う必要があります。

特に冬期は、私の住んでいる中部地方でも電気代が4万円近くになることもあり、使い方にもよりますが個別エアコンの冷暖房と比較すると2倍くらい電気代がかかってしまいます。

電気代が高額ということは、今回の記事のテーマである電力会社見直しの効果が大きいということで、新電力会社への切り替えで全館空調の電気代が、どの程度軽減できるのか紹介していきます。

また最近は色々な新電力会社から複数のプランが提供されていて、選択肢が多いので選ぶのに非常に悩みますが、私なりに分析した全館空調(スマートエアーズ)に相性の良い新電力会社を紹介するので参考にして頂ければと思います。

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新電力会社とは?

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トヨタホーム全館空調(スマートエアーズ)に合った新電力会社とプランを紹介する前に、そもそも新電力会社って何??という方もいると思うので、新電力会社について簡単に説明しておきます。

2016年4月の「電力の小売全面自由化」によって、電気の小売業への参入が自由化され、電力会社や料金プランを自由に選択できるようになりました。

経済産業省のホームページによると、2022年3月時点で749の会社が電気の小売り事業に参入しており、私たちユーザーはこれだけ多くの事業者から自由に選択して電気を購入することができます。

これほど多くの会社が参入しているので、大半は初めて社名を聞くような会社になります。

そうなると「聞いたことない会社で電力が安定的に供給されるか?」不安になりますよね。電気代が安くなっても、ちょくちょく停電するようでは不便だし、急に倒産して電気が供給されなくなっても困ります。

「電気を安定的に供給してくれつつ、電気代が安い会社を探すのは難しい」と思うかもしれませんが、その心配はありません。

電力自由化によってユーザーが自由に選択できるようになったのは電気の小売り業者で「発電」と「送電」に関しては、引き続き地域の電力会社が担当するので、電力会社を切り替えても供給される電気の品質には変化がありません。

また送電を担当する業者は変わらないので、お家へ引き込む電線をあらためて付設し直す必要もありません。

そう言われると「同じ電気なのに何で安くなるのか?」不思議に思いますよね。

例えば自販機でコカ・コーラ500mlを購入すると160円しますが、スーパーで購入すれば88円で購入することができます。さらにAmazonでタイムセール中に購入すれば70円で入手することができます。

自販機で購入したコカ・コーラとAmazonで購入したコカ・コーラの品質は同じですが2倍以上金額が異なっています。この金額が異なる理由は、仕入値の違いや自販機にコカ・コーラを補充する人の人件費、自販機を維持するための経費などが付加されているためです。

同じように電気の小売り業者もユーザーに届く電気の品質は同じでも電気の仕入値やサービス(プラン)内容、付加価値などによって電気代が異なってきます。

ちなみにコカ・コーラ社のチャネル別販売数量を見ると、自動販売機が25%で最も多く、次いでスーパーマーケットが23%、これに対してECサイトでの販売数は1%未満となっていて、清涼飲料の場合、値段より購入の手軽さが重視されるようですが、電気の場合、どの小売業者から購入しても家までの送電方法は変わらないので、自分の電気の使い方で最も安くなる、もしくは自分に合ったサービスを提供してくれる業者を選べばOKです。

スマートエアーズ消費電力の特徴

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今回はできる限り電気代が安くなる事業者を探したいのですが、電気の場合、清涼飲料と違って料金のシステムが少し複雑です。基本料金や従量料金、従量料金にも時間帯や季節によって単価が異なるプランや使用した電力量に応じて単価が変化していくプランなど、小売業者によって色々なプランが準備されています。

この中からスマートエアーズに最適な事業者とプランを選ぶ為には、まずスマートエアーズの消費電力の特徴を把握する必要があります。

・スマートエアーズ最大出力5kW/台
・24時間稼働させるので個別エアコンに比べて電気使用量が多い
・スケジュール運転で時間帯別に温度設定を変更可能
・夏期・冬期が電気使用量のピーク

スマートエアーズの最大出力

スマートエアーズの最大出力は5kW/台で、2階建ての場合フロア毎に本体を設置するので、合計10kWと個別エアコンと比較すると、出力電力が非常に大きくなります。

この為、冬期の早朝や夏期の昼間など、空調がフル稼働する時間帯は瞬間的にかなりの電力を消費するので、電気の契約容量(アンペア)をある程度大きくしておかないとブレーカーが簡単に落ちてしまいます。

我が家は60Aの契約にしていますが、それでも年に2~3回ブレーカーが落ちることがあります。

電気料金は電気の契約容量(アンペア)によって、基本料金が変化する事業者やプランが多く、基本的には契約容量が大きいほど基本使用料が高くなりますが、小売業者の中には契約容量によらず基本料が一定だったり、そもそも基本料金の設定がなく従量料金のみで電気代が決まる業者もあります。

スマートエアーズを設置すると上記の通り、契約容量(アンペア)を大きくする必要があるので、契約容量によらず基本使用料が一定の小売業者やプランを選択した方がお得になる場合が多くなります。

スマートエアーズの消費電力

次にスマートエアーズの消費電力について考えてみます。

全館空調は基本的に24時間稼働で使用し、個別エアコンのようにON/OFFする機会はほとんどありません。

そもそも個別エアコンと比較して出力の大きい器機を24時間稼働させるので、あたりまえですが消費電力は個別エアコンより多くなります。

我が家の場合、消費電力の多い月だと約1,300kWh/月、年間平均で約900kWh/月も消費しています。

大手電力会社(私の住んでいる地域では中部電力)の従量料金は、使用した電力に応じて単価が変化する下記表のような料金設定となっています

電気使用量単価
~120kWh21.04円/kWh
120kWh~300kWh25.51円/kWh
300kWh~28.46円/kWh

この表を見てもらうとわかる通り、使用する電気の量が多くなると単価が高くなっていきます。

通常の買い物であれば少量を購入するより、同じモノをまとめ買いした方が単価は安くなる場合が多いと思いますが、大手電力会社の従量料金設定は電気を購入する量が多くなればなるほど単価が上がっていきます。

この単価の設定だと我が家の平均電気使用量900kWhの3分の2が最も高額な単価の部分になり、全館空調を稼働させていることによる消費電力の増加以上に電気代が跳ね上がってしまいます

新電力会社も単価の設定金額は違えど同じように電気使用量が多くなると単価が高くなる料金設定の小売業者が多くあります。ただ各社の設定単価を詳しく比較していくと、電気使用量別の単価の上がり幅に違いがあり、下の図のようにENEOSでんきだと300kWh以上の単価が大手電力会社の単価より大幅に安くなります。

このENEOSでんきの単価設定の場合、電気使用量が少なく特に月の電気使用量が120kWh以下だと電力会社を変更しても月々の電気代は安くなりませんが、電気使用量が多く特に月の電気使用量が300kWhを大きく超えるような家庭の場合、電気代の下がり幅が大きくなります。

このように電気使用量の多い部分(300kWh~)の単価が安く設定されている小売業者は消費電力が多くなる全館空調を設置する家庭と相性の良いと言えます。

スケジュール運転

トヨタホームが展開する全館空調(スマートエアーズ)にはスケジュール運転機能があり、時間帯によって温度設定を自動で切り替えることができます。

この機能を使って、空調をあまり効かせる必要のない時間帯の温度設定を緩和して消費電力を抑えることができます。

具体的に我が家では、冬期に以下のようなスケジュール温度設定にしています。

5:30~9:0023℃
9:00~18:0022℃
18:00~21:0020℃
22:00~5:3018℃

特筆すべきは夜の時間帯は温度を低めに設定して消費電力を抑えていることです。

就寝中は18℃の設定でも寒さを感じることはないので十分快適です。

このスケジュール温度設定で1時間毎の消費電力をモニタしたのが下のグラフになります。

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6時頃と17時頃はキッチンでIHや電子レンジ、炊飯器などが稼働しているので消費電力が増えています。特に朝は18℃程度からスマートエアーズが頑張って室内温度を上げようとしているので非常に消費電力が高くなっています。

ただ深夜の時間帯(0時~5時頃)は外気温が0℃以下になっているにもかかわらず、消費電力は4kWh前後と1日の中では低く抑えられていて、スケジュール運転機能による節電効果が発揮されています。

電力会社のプランの中にはオール電化(エコキュート)向けに夜間の電気代が安くなるプランがあります。

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この資料は中部電力のオール電化向けのプランの料金単価で、従量電灯の場合の単価が25.51円/kW/h(120~300kWh)と比較して、夜間は4割程度安くなっています。

但しオール電化向けのプランは昼間の単価が通常の従量電灯より高く設定されるのが一般的です。

この時間別の料金設定とスマートエアーズをスケジュール運転で使用している我が家の時間別の消費電力を比較すると、単価が安い時間帯の消費電力は低く、逆に単価が高く設定されている昼間の消費電力が高くなっているので、オール電化向けのプランは向いていないことがわかります。

自分の家がオール電化だとオール電化向けの料金プランがお得になると思いがちですが、使用している住宅設備やその使い方によっては必ずしもオール電化向けのプランがお得になるとは限らないので、自分の家の電気使用にあったプランを検討する必要があります。

季節毎の消費電力

スマートエアーズは冷暖房器機なので、設定温度と外気温の乖離が大きいほど消費電力は大きくなります。

例えば夏期、外気温が35℃の状態でスマートエアーズを25℃設定で稼働している場合、温度差10℃分の消費電力が必要になります。

冬期の場合で考えると、外気温が5℃でスマートエアーズを22℃設定で稼働すると、温度差17℃分の消費電力が必要になり、夏期よりも消費電力が多く必要になることがわかります。

また外気温が20℃前後の春や秋は、スマートエアーズを稼働していても、外気温と設定温度の温度差がないので消費電力は夏期や冬期と比較して大幅に小さくなります。

電力会社のプランの中には、一般的に電力需要が高まる季節と時間帯の単価が高く設定されるかわりに、ピーク時以外の季節・時間帯の単価が安く設定されるプランがあります。

スマートエアーズは一般的な電力ピーク時に消費電力が最も大きくなる傾向にあるので、このような電気料金プランは適していません。

おすすめの新電力会社

以上のよなスマートエアーズの消費電力の特徴から私が選んだ新電力会社は、株式会社Looopという太陽光発電所システムの販売や、再生可能エネルギー発電所を運営する会社が展開する電力小売事業の「Looopでんき」になります。

Looopでんきの特徴

基本料金0円

Looopでんきは、基本料金がなく(0円)、従量料金のみのシンプルなプランが特徴になります。

先ほどスマートエアーズは最大出力が大きいので、契約容量(アンペア)が大きくなると紹介しましたが、Looopでんきの場合、契約容量(アンペア)によらず基本料金が0円なので、スマートエアーズと相性の良い料金プランと言えます。

また解約手数料も0円で、最低契約期間の制限もないので、気軽に試してみることができるのもLooopでんきの特徴になります。

従量料金が定額

Looopでんきは、従量料金が段階制ではなく、どれだけ使っても一律の定額料金になっています。

電気使用量中部電力Looopでんき差額
~120kWh21.04円/kWh26.4円/kWh+5.36円
120kWh~300kWh25.51円/kWh+0.89円
300kWh~28.46円/kWh-2.06円

2022年3月時点の従量料金はこのように設定されていて、大手電力会社(中部電力)の第2段階料金と第3段階料金の中間の料金で一律となっています。

この料金設定は1ヶ月の電気使用量が300kWh以下だと、電気料金は大手電力会社よりも高くなってしまいますが、平均で1ヶ月の電気使用量が900kWhと第3段階料金の300kWhを大きく上回る我が家の場合、定額料金のメリットを大きく電気料金を削減することができます。

デメリット

スマートエアーズ(全館空調)を使う我が家にとってはメリットの大きいLooopでんきですが、デメリットもあるので紹介しておきます。

・支払い方法はクレジットカード払いのみ

電気料金の支払い方法は、クレジットカード払いのみしか用意されていませんので、口座振替やコンビニ払いなど他の方法で電気料金を支払うことができません。

・割引きが適用しにくい

ガスとのセット割引きが準備されていますが、東京ガスが提供されるエリアのみで、私の住んでいる中部地方では恩恵を受けることができません。

他にもLooopの販売するソーラーパネルや蓄電池を設置していると電気料金が割引きされるプランもありますが、製品が限定的なので適用できるユーザーは少ないと思います。

・電気使用量の確認がWebでしかできない

大手電力会社の場合、電気使用量と料金の明細が紙で届きますが、Looopでんきの場合、自分でLooopでんきのWebサイトにアクセスして、確認する必要があります。

記事の冒頭でも紹介しましたが、新電力会社はサービスを限定することで電気料金を抑えているので、大手電力会社と比べて劣る部分もあります。

ただ、このデメリットをデメリットと感じない人にとっては、単純に電気料金が安くなるメリットの部分しかないので、とても魅力的な新電力会社になります。

電力会社見直し結果

最後に大手電力会社(中部電力)からLooopでんきに乗り換えた結果、どの程度電気料金が安くなったか紹介します。

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こちらが2021年3月から2022年2月の1年間の電気料金を中部電力とLooopでんきで比較した結果です。

1ヶ月の電気使用量が少ない月でも600kWhを超えている我が家では、年間を通してLooopでんきの方が電気料金が安くなる結果となりました。

そして1年間の電気料金の差額は-24,113.4円と1ヶ月分の電気料金を超える差額になったので、やはり電気使用量の多い、スマートエアーズ(全館空調)を採用したお家と相性のよい新電力会社と言えると思います。

まとめ

今回はスマートエアーズ(全館空調)と相性のよい新電力会社を紹介してきました。

冒頭でも紹介しましたが、新電力会社は2022年3月時点で749社と非常にたくさんの会社が参入しているので、今回紹介したLooopでんき以外にも電気料金がお得になる新電力会社はたくさんあります。

今回の記事では紹介していませんが、Looopでんき以外に「ENEOSでんき」や「ドコモでんき」といった大手の会社が展開する電力プランも比較してみましたが、どのプランでも大手電力会社(中部電力)に支払っていた電気料金より安くなりました。

ただ749社もあると、さすがに全て比較するのは難しいですし、このなかから自分にあった新電力会社を探すのを面倒に思われる方も多いと思うので、我が家と同じように1ヶ月の電気使用量が多い家庭の場合、メリットが大きくなりやすいLooopでんきを1度試してみることをおすすめします。

Looopでんきの特徴でも紹介しましたが、解約手数料や最低契約期間の縛りがないので、あまり電気代が安くならなかったりサービスに不満を感じるようなことがあれば、元の電力会社に戻したり別の新電力会社への切り替えることが簡単にできるので、まずは試してみることがおすすめです

Looopでんきのぷらんの詳細や申込み方法は下のリンクから確認することができるので、気になる方はリンク先をチェックしてみて下さい。

※2022年4月時点、Looopでんきは新規申込みを一時停止しています

今回紹介した内容以外にも、スマートエアーズの導入コストや割引きなど、スマートエアーズに関する記事を色々書いているので、気になる方は下のリンク先の記事も読んでみて下さい。

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