トヨタホーム外壁の残念ポイント|目地が目立たない外壁の組み合わせ紹介

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今回はトヨタホーム外壁の目地について紹介していきます。

トヨタホームの外壁は自社開発のニューセラミックウォールという窯業系サイディングボードを採用しています。

サイディングボードは工場で生産されたパネル状の外壁材を建物に貼り付けて作る外壁なので、パネルとパネルのつなぎ目部分には、どうしても目地ができます。

これはサイディングボードに限らずALCやプレキャストコンクリートなど、外壁をパネル状に成形して貼り合わせていく外壁は全て同じですが、トヨタホームのユニット工法は、工場で外壁パネルを組み付けて出荷されるので、ユニットとユニットのつなぎ目部分は特に目地が目立ちやすくなります。

また工場での生産性を上げるために、サイディングボードの幅の種類がたくさんあり、組み合わせて使われているので、組み合わせ方によって目地が非常に目立つ場合があります。

このようにちょっと残念なトヨタホームの外壁ですが、目地が目立ちやすい外壁の種類や組み合わせが分かっていればある程度対策ができるので、今回はトヨタホーム外壁の目地について詳しく紹介していきたいと思います。

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トヨタホーム外壁の目地

トヨタホームはサイディングボードとサイディングボードのつなぎ目の防水にシーリング材ではなく、ガスケットを使用しています。

ガスケットはシーリング材と比較して耐久性があり、また成形品を押し込んで設置するだけなので、施工者の技量によって防水性に差が出ないメリットがあります。

また外壁のデザインや色に合わせたガスケットを使用することができ目地が目立ちにくくなるので、ガスケットを使用していること自体は目地の目立ちやすさとは関係なく、多少コストは高くなりますが、品質や防水性の面で優位な建材を使用しています。

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この写真は我が家の外壁になります。赤矢印で示した部分に目地があるのが分かるでしょうか?

サイディングボードを採用しているハウスメーカーや工務店は、一般的に同じサイズのボードを現地で貼り合わせていくので、目地が等間隔にできるのが普通です。

これに対して、トヨタホーム外壁の目地は、間隔がバラバラで目地の本数も多いと思いませんか!?

「目地がある=カッコ悪い」というわけではないのですが、不規則にバラバラと入っている目地が、トヨタホームの外壁をカッコ悪く感じさせる1つの要因になっています。

この目地の入り方は、トヨタホームの採用しているユニット工法に起因していて、ユニットとユニットのつなぎ目でサイディングを分ける必要があるので、このような不規則な目地の入り方になっています。

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この写真に青線で示した枠がユニットになります。

我が家は建物の正面にユニットの短手方向がくるユニットの配置になっていて、写真の右側の青枠はフルサイズのユニットで幅2,500mm、左側の青枠はハーフサイズのユニットで幅1,250mmとなっています。

このユニットとユニットのつなぎ目部分は、どうしてもサイディングが切れるので目地が入ります。

次に左側のハーフユニットに貼り付けられているサイディングを赤線の枠で示しています。

トヨタホームが扱っているサイディングボードの最大サイズが幅1,000mmのようなので、ハーフサイズのユニット幅1,250mmには、幅1,000mmと幅250mmのサイディングボードが貼られています。

この為、幅1,000mmと幅250mmのサイディングボードの間にも目地ができます。

「・・・・幅625mmのサイディングボードを2枚貼ってくれれば、目地が等間隔に入るのに」と思いますよね?
1,000mm+250mmと貼ったのは、我が家の設計担当がそこまで意識していないだけなのか、トヨタホームの設計ルールなのかはわかりませんが、どちらにしろかなり微妙な貼り方です。

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そして、右側のフルサイズのユニットの方はさらに微妙なサイディングボードの貼り方をしています。

この貼り方から推測するに、幅125mm刻みで何種類かのサイディングボードが準備されていて、それを組み合わせて外壁を構成しているようです。このようにあらかじめ幅の違うサイディングボードを何種類か準備しておくことで、サイディングボードをカットする作業が必要なくなり、工場での生産性を向上させていると推測してい ます。

ちなみに玄関ドアはLIXILの扉になりますが、恐らく扉の幅が125mmの倍数でない為、トヨタホームの外壁とうまく組み合わせられず、この部分は1000mm幅のサイディングボードをカットして使われていました。

このサイディングボードの貼り方については、僕が頂いた図面には特に記載されていないので、家を設計していた段階では、このように目地がでることは全く想定できませんでした。

また今回紹介しているサイディングボードのサイズや貼り方は、実際に出来上がった外壁を見ながら寸法を測ってサイディングボードの貼り方を推測しているので、トヨタホームで建てると全てこのような設計になるかは分かりません。

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次に、この写真は建物の側面になります。

我が家は建物の側面がユニットの長手方向になり、最大サイズ6,250mmのユニットで、側面にはユニットのつなぎ目はありません。

写真に赤線で示した位置に目地があり、先ほどと同じように、125mm刻みサイディングボードを組み合わせて外壁が作られています。

1階と2階で同じサイズの窓が同じ位置にくるよう間取りが設計されているので、サイディングボードの貼り方も同じになっています。

この窓の配置は、我が家の営業担当が、シンメトリー感など細かいデザインにこだわるタイプだったので、このような配置になっていますが、他のお家では1階と2階で窓の位置がそろっていないケースをよく見かけます。そのような場合、組み合わせるサイディングボードの幅が1階と2階で異なり、目地の位置が1階と2階でズレてしまいます。

このトヨタホームの外壁の貼り方を知らなかった時は何とも思わなかったのですが、この貼り方に気付いた後、1階と2階で目地がズレている建物を見かけると、少しカッコ悪く感じるようになってしまいました。

外壁デザインと目地の目立ちにくさ

次にトヨタホームのサイディングボードのデザインと目地の目立ちにくさについて紹介します。

これは完全に僕の主観です。自分の家の周りに立っているトヨタホームのお家を眺めながら目地が目立ちやすいデザインと目立ちにくいデザインを調べてみたので紹介します。

outer-wall-joint_05(出展:トヨタホーム)

目地が目立ちにくいトヨタホームの外壁デザイン第1位は「小端積ボーダー柄」です。

この外壁のデザインは、元々サイディングボードに掘られている縦方向の溝がくっきりしているので、どこが本当の目地で、どこがボードにデザインされている溝なのか見分けがつきにくいです。

但し1つ注意点があります。

先ほどの写真に赤矢印で示した部分だけ、目地の間隔が短くなっていることに気付きましたか?

この「小端積ボーダー柄」は、サイディングにデザインされている溝と溝の間隔が250mmなので、125mmの倍数の窓を採用してしまうと、ボーダー柄の途中でカットされたサイディングボードが使用され、目地の間隔が不自然な部分ができてしまいます。

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こちらの外壁も「小端積ボーダー柄」です。窓のサイズも250mmの倍数になっているので、建物の端から端まで目地が等間隔に入っていて不自然な感じはまったくありません。

続いて目地が目立ちにくいトヨタホームの外壁デザイン第2位は「小松石柄」です。

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このデザインも縦方向の溝がくっきりしているので、本当の目地とデザインされた溝の見分けがつきにくいです。

この写真は先ほど紹介した我が家の側面の外壁ですが、目地の位置を示していなければ、どこが本物の目地なのかわからないと思います。

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こちらも「小松石柄」の外壁です。よく見ると、本物の目地とデザインされた溝の違いがわかりますが、トヨタホームがこのようなサイディングボードの貼り方をしていることを知っていて、どこが本物の目地が探しながら見なければ気付かないレベルだと思います。

次は目地が目立ちやすい外壁のデザインについて紹介します。

トヨタホームの外壁の中で目地が目立ちやすいデザインは「プレーンライン柄」と「シェイドライン柄」です。

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どちらも縦方向のストライプが入ったデザインになりますが、サイディングにデザインされている縦縞が細いので、目地の部分と明らかに太さが違い、どこが目地なのかすぐに分かります。

しかも、この写真の外壁は、1階と2階で目地の位置がズレているので、さらに目立ってしまっています。

また「ブリック柄」もサイディングにデザインされている縦方向の溝が細いので、どこが本物の目地なのか分かりやすくなってしまいます。

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目地を目立たなくする工夫

次にサイディングの目地を目立たなくする建物の工夫について紹介します。

outer-wall-joint_11(出展:トヨタホーム)

トヨタホームのサイディングの貼り方は、窓の上下に必ず目地ができてしまうので、細い窓を並べて配置すると、その部分だけ目地の間隔が狭くなり不自然な目地の入り方になります。

また1階と2階で窓の位置が違うと、目地の位置もズレて不自然な感じが出てしまいます。

この写真の建物は幅の狭い窓を並べて配置しているので、先ほど紹介した不自然な目地の入り方になるパターンなのですが、窓の高さが建物の高さ(1階分)と同程度なので、サイディングボードとサイディングボードのつなぎ目が無くなり目地が目立たなくなっています。

このように周囲から見える外壁に配置する窓は、幅の狭い窓に限らず、掃き出し窓でも天井まで高さがある窓にしてしまうと、外壁の目地が目立たなくなります。

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この写真は我が家のリビングの掃き出し窓です。窓が床から天井までのあるので、窓の上下に入る目地がほとんど見えず、目地が気になることがありません。

(出典:トヨタホーム)

次にこちらの外壁は、そもそも目地が入る部分の外壁の色を変えてしまい、目地が入ることをお家全体のデザインの一部にしています。

このデザイン自体の好き嫌いはあると思いますが、このようなデザインにしてしまえば、そもそも目地が目立つといった次元の話から脱却できます。

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この写真は我が家の外観です。これは工夫とは言えないですが、タイル外壁を採用して、周囲から見える部分にトヨタホームのサイディングボードをあまり使わないのも目地を目立たなくする1つの方法です。

また偶然にもサイディングボードの目地が目立つ部分の前にシンボルツリーが植えられていて、良い感じに目地をかくしてくれているので、このように外構と合わせて目立たなくする方法もありそうです。

まとめ

今回はトヨタホーム外壁の目立ちやすい目地について紹介してきました。

知らなければ全く気にならないのですが、1度気付いてしまうと結構気になるので、これからトヨタホームでお家を建てられる方は、周囲から見える部分の外壁の目地の入り方についても、少し気にかけて頂けるとよいかと思います。

ちなみに、他のハウスメーカはどうなのか、周囲の家を見てみたところ、大和ハウスの建売はトヨタホームと同じように不自然な目地の入り方をしている家を見かけました。

ヘーベルハウスに関しては、外壁に使われているヘーベル板のデザインがシンプルなのと、目地のシーリングを施工した後に外壁の塗装をしている為、もともとヘーベル板にデザインされている溝と本物の目地の違いは全く分かりません。

また積水ハウスのダインコンクリートは、ボードとボードのつなぎ目がはっきり分かりますが、キレイに等間隔に並んでいるので、目地の部分も含めてお家のデザインとしてまとまっていて、重厚感や高級感を損なうような感じはありませんでした。

ただ、まれに1階と2階でボードのつなぎ目の位置がズレているお家があり、この場合はちょっと気になります。戸建てに使われる外壁の中では、恐らくダインコンクリートが最も高価だと思うので、そんな外壁を採用しているのに、いまいちと思われるのは少し残念な気がして「もうちょっと積水ハウスの設計さんや営業さん考えてあげてよ」と思ってしまいました。

今回紹介した記事以外にも、トヨタホーム外壁の特徴を紹介する記事やトヨタホームユニット工法の間取り制約などの記事も書いているので、よかったらリンク先の記事も読んでみて下さい。

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