今回は、浴室&洗面室の間取りで失敗したこと、成功したことを紹介させて頂きます。
家づくりを進める中で、ハウスメーカーの方に自分たちの要望を伝えて、間取りがどんどん変化・進化していき、最終的に納得いく間取りができて着工することになると思いますが、今回は最初にハウスメーカーさんから提案頂いた間取りと最終的に決まった間取りを見比べて、変更した内容が成功だったのか実際に住んでみた感想を紹介したいと思います。
最初に描いてもらった図面も100邸以上家を建てている家づくりのプロの方が描いた間取りなので、致命的なミスは無いと思いますが、施主のライフスタイルや重視するモノを取り入れて頂いた結果、住みやすい家になったのか、紹介させて頂きます。
浴室の窓
最初は浴室の間取りです。2つの間取りを比較して浴室の変化点が何かわかりますか?
すみません。項目のタイトルに書いちゃってるので、これはクイズにならないですね。
正解は窓の位置です。初回の間取りでは図面の上(方角的には北)に配置してありますが、最終の図面では、右側(方角的には東)に窓が配置されています。
じゃあ何でこの変更をしたか分かりますか?
このクイズは難問です。と言うより、この間取り図だけでは、答えが出ません。
もう少し引いて、周囲の区画まで分かる図に、浴室と窓の位置を記載してみました。初回図面の窓の位置が赤線で示した位置、最終的な図面の窓の位置がオレンジ色で示した位置になります。
お分かり頂けると思いますが、最初の窓の位置(赤線)は、北側に隣接するお家のLDKの正面になります。お風呂の窓はすりガラスなので、中が見えることはないですが、夜、照明を付けてお風呂に入ると窓にシルエットが写ってしまうので、それを嫌って東側に窓を移動しました。東側は駐車場となっていてカーポートもあるので、隣の家から窓が見えることはありません。
実際に住んでみて、この変更は正解だったと思っています。ご近所のお家で道路側に(恐らく)お風呂の窓があるお宅もありますが、やっぱり夜にお風呂に入っていると人影が見えてしまいます。
ただ5年住んでみて、最近、そもそもお風呂に窓が不要だったのではと思っています。まずお風呂の換気扇は24時間稼働なので、窓を開けてお風呂を換気することがありません。むしろ窓を開けると浴室の換気扇を使った家の中の計画換気が崩れてしまいます。また、我が家は、基本的に夜にお風呂に入るので、お風呂に入る時間に窓からの採光は期待できません。なので換気もしない、光も取り入れない、だた汚れが溜まって定期的に掃除が必要なだけの窓になってしまっています。
僕も妻も実家は戸建てで、お風呂に窓があるのが当たり前だったので、どの位置に設置するのが最適かという観点でしか考えておらず、そもそもいらないんじゃないかという発想がありませんでした。もし窓をなしにしていれば、52,820円の節約になり、その分で、子供部屋のシャッターを電動シャッターにした方が有意義だったと、ちょっと後悔しています。
但し、朝はその窓から光が入り浴室が明るいことで、間接的に洗面室も明るくなっているので、もし浴室の窓をなしにしていたら、朝の洗面室が薄暗くなっていた可能性はあります。
洗面台の幅
続いては、洗面台の変更点です。
初めてトヨタホームの方に間取りを作って頂いた時は、1200mm幅の洗面台が入っていましたが、最終的に900mm幅の洗面台に変更しました。洗面台が短くなった分は収納になっています。
最終的に採用した洗面台はこんな感じです。
幅の広い洗面台は、注文住宅ならではの醍醐味でもありますが、我が家は自分たちの生活スタイルを考えて洗面台の幅よりも収納の方を重視しました。値段は、237,180円→287,460円と少し値上がりしましたが満足しています。
1200mmの洗面台であれば、2人で使っても十分な広さがありますが、我が家の生活スタイルだと、洗面台を使う機会は、手を洗う時と歯を磨く時くらいしかなく、もし2人以上が一緒に使いたい場合でも少し待てばいいだけなので、幅の広い洗面台にはしませんでした。
女性の方で洗面室で化粧をされたり髪の毛をセットする家庭であれば、幅の広い洗面台を選んで2人で一緒に使えるようにするのもありだと思いますが、我が家の場合、実家や社宅生活の時からドライヤーの使用はリビング、化粧はダイニングテーブルという生活スタイルだったので、恐らく一戸建てにしてもこの生活習慣は変わらないだろうと思い洗面台には、こだわりませんでした。
洗面台の幅は、900mmで問題なかったのですが、実際にこの洗面台を使っていて気になる点が1つだけあります。それは洗面台の上のスペースです。洗面台と天井の間に約400mmの隙間があるので、洗面台の上にホコリがたまるのですが、手が届かないので簡単に掃除ができません。
キッチンの残念ポイントの記事では「吊り戸収納は手が届かなくて使い道がない」と書きましたが、ホコリをたまらないようにするために、洗面台の上に吊り戸収納をつけるのはありだと思います。
洗面室の扉
次は洗面室の扉になります。初回の図面では開き戸でしたが、最終的には引き込み戸にしました。
これは最初に図面を見たときに気になって直して頂いたのですが、みなさん浴室を出た所にバスマットを引かないですか?初回図面の扉の開き方だと、扉を開け閉めする際にバスマットを引きずってしまいます。この図面を描いて頂いた方は、バスマットを使わないのか、気が付かなかったのか分からないですが、このままだと完全に失敗ポイントになってしまうところでした。
ちなみに我が家は、バスマットに下の珪藻土マットを使っています。値段が安いわりに吸水性が良いと評判で、さらに色のバリエーションが豊富なので、おすすめです。実際に使ってみて評判通り吸水性は良いです。さらに珪藻土マットは使っているとだんだん吸水性が落ちてくるのですが、このマットは、1年以上使っていますが今のところサラサラ感があまり変わりません。ちなみに我が家はピンクです。
脱線してすみません。話を扉に戻しますが、開き戸だと他のどの開き方でも使い勝手が悪そうだったので、引き戸にできないかトヨタホームの方に相談して、引き込み戸にして頂きました。引き込み戸だと戸袋の中が掃除しにくいのでホコリが溜まりおすすめできないと言われ悩みましたが、開き戸だとどう考えてもうまくいかないので、引き込み戸にすることにしました。
下の写真は実際の引き込み戸になります。ホコリに関しては戸袋の幅が狭いのであまりたまらないのと、狙ったわけではないですが、扉を完全に閉めると2つめの写真のように、戸袋と扉の間に隙間ができるので、ここから掃除機のノズルを入れることができ、戸袋の中を掃除することができたので、特に問題ありませんでした。
洗濯機用排水口の位置
続いては、気になっていたけど変更しなかった洗濯機用排水口の位置です。
我が家の洗濯機配置スペースは必要最低限の幅(約700mm)しかないのですが、図面上だとどう見ても、この排水口と洗濯機が干渉しています。トヨタホームの営業担当は「排水口は現地で工務店の方が設置するので、可能な限り浴室側に寄せるように指示を出しておけば問題ない」と言われていたのですが、実際に洗濯機を置いてみると下の写真のように干渉していました。ということで、洗濯機台を設置し洗濯機の下にスペースを作ることで排水パイプを通すスペースを確保しました。ただ写真を見て頂くと、まだ排水口の右側にスペースがあるので、もう少し排水口を浴室側に寄せていれば干渉しなかったかもしれません。
浴室・洗面室の配置
最後は番外編になりますが、実は今まで初回の図面として紹介していた浴室・洗面室の図面より前に描いて頂いた図面があります。下の図面は、まだトヨタホームと契約する前に、我が家が購入することになる土地にトヨタホームでお家を建てた場合、どんな間取りができるか描いて頂いた図面になります。2階建て4LDKで、駐車場は常設2台+予備1台くらいのラフな情報で描いて頂いた図面で、この図面をベースに細かい要望を伝えて初回の図面が完成しました。
少しこの記事の内容から脱線しますが、この図面は僕たちの営業担当が手書きで描いています。スゴくキレイで感動しますが、ハウスメーカーの方はみなさんこれくらは普通に描けるんですかね?
1本1本の線をきちり描いているところと、おしゃれな感じの色使いに、僕たちの営業担当の性格が出ています。実はちょっと適当なところもあり、先ほどの洗濯機用排水口の位置も僕は何度か干渉しないか確認したのですが「現場でうまいことやるので大丈夫っすよ!」とか言ってました。その適当な所も含めて僕たちと、スゴく相性の良い営業担当だったので、満足いくお家ができたと思っています。
話を戻すと、この時の浴室・洗面室はキッチンの隣にありました。これに対して、「リビング階段にしたい」「洗面室は玄関から直結したい」という僕たちの要望で、初回図面の配置になったのですが、よくお家づくりの際に耳にする家事動線の観点からは、最初の提案の間取りの方が良く見えます。
お家を設計している時には、家事動線のことをそこまで気にしていなかったのですが、実際に生活してみた感想としては、全く問題ありませんでした。我が家は、共働きで家事・育児を分担していて、食事の準備と片付け、お風呂掃除、洗濯は、全て僕の担当なので、キッチン・洗面室,浴室の家事動線は、僕の生活に影響するのですが、何で気にならないかというと、それぞれの場所での家事が時間的にオーバラップしないからです。
下の図は、我が家の平日18時~22時のタイムスケジュールで、黄色の部分が家事をしている時間になりますが、家事と家事の間にダイニングもしくはリビングで過ごす時間が入っています。なので、それぞれの家事をする場所が近いよりも、リビング・ダイニングにそれぞれの場所が近いことが、動線を短くする上では重要になっていて、一般的にいわれる家事動線が短くなくても気にならないという結果でした。
これを狙った訳ではなく、家事動線よりも優先したい間取りがあっただけですが「生活スタイルによっては、家事動線をそこまで気にしなくても良い場合もるよ」くらいの参考に見て頂ければと思います。
まとめ
今回は、我が家の初回の間取りと最終的な間取りを比較して、変更した箇所が正解だったのか紹介させて頂きましたがどうでしたでしょうか?参考になりそうですか?
冒頭にも記載しましたが、間取りを描いてくれるハウスメーカーの方は、何邸もお家を建ててきた、家づくりのプロです。ただ注文住宅は1邸1邸、土地も違えば、家族構成や生活スタイルも違い、それぞれの家庭が重視するモノも違うので、いきなり初回の図面で満足いく間取りができるということは、なかなかないと思います。
大半の方は、初めての家づくりで、自分たちにとってどんな間取りが良いのか分からない部分も多いと思うので、実際に家をたてた施主の方のブログを色々見て、自分の生活スタイルや重視するモノが近い方のお家や住んでみた感想を見て頂くと、お家づくりの助けになると思うので、プロの意見だけではなく、色々な方の家づくりの情報を参考にしてみて下さい。
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