トヨタホーム60年長期保証って本当に必要!?|メリット・デメリットを考えてみた

60year-warrantyお金の話
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今回は、トヨタホーム60年長期保証の紹介と60年保証が施主にとって本当にメリットがあるのか考えてみた内容になります。

またトヨタホームは定期点検が、2ヶ月,11ヶ月,23ヶ月,5年目,10年目・・と続いていきますがどのような点検内容でトヨタホームはどんな対応をしてくれるのかも紹介します。

さらに我が家は2020年で築5年目になりますが、5年目までに壊れた住宅設備とその対応についても紹介しています。トヨタホームだからなのか、我が家の使い方が悪いのかは分かりませんが、結構色々な設備が壊れて修理してもらいました。また明らかに施主側に落ち度があるクロスや床の傷なども無料で修理してもらえるので、こんなのも言えば直してくれるよっていうのも参考して頂ければと思います。

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トヨタホーム60年長期保証の内容

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60年長期保証といっても、何でもかんでも60年保証してくれるわけではありません。60年保証が受けられるのは、基礎,構造体,外壁,床,屋根と雨水の浸入を防止する部分ということで、家に安心して住み続ける上で最低限必要な部分が60年保証の対象となっています。ちなみにこの保証制度をアトリスプランと呼んでいて「アトリス」はAll Toyota Life Systemの頭文字を取った名前だそうです。

付帯設備については、この資料だと保証期間が5年と2年になっていますが、2018年以降は10年保証になっています。2018年以前に建てた方も、保証延長サービス料 64,800円を払うことで10年保証に延長可能とのことで、少し悩みましたが、それまでに何カ所か壊れた設備があったので、追加料金を払って保証を延長しました。ちなみに保証を延長してからは何も壊れていません。
消耗品以外は、大半の設備が保証の対象になるので、これはとてもありがたいサービスだと思います。

その他、壁紙やフローリング、建具などについた傷は、後ほど紹介する23ヶ月点検までであれば、程度にもよると思いますが基本的にはで修理してもらえます。

基礎,構造体,外壁,床,屋根などは、最長で60年保証してくれますが、60年の保証を受けるためには定期的なメンテナンスと点検が必要になります。例えば「雨水の浸入を防止する部分」に関しては初期保証が15年となっていて、15年目の点検のタイミングで補修が必要と判断された場合は、トヨタホームへメンテナンス、リフォーム工事を依頼することで、さらに15年の保証が延長されます。

屋根については、選んだ屋根の種類や瓦の種類によって、15年目でメンテナンスが必要になるか差が出ると思われます。粘土瓦であれば30年以上の耐久性があると言われているので、15年目でメンテナンスは不要だと思います。ちなみにトヨタホームで採用できる瓦は三州瓦といってトヨタホームの地元、三河地方(豊田市周辺)で作られている瓦だそうです。他には「コロニアルグラッサ」も採用できます。コロニアルグラッサの場合、状態によっては15年目で再塗装が必要になる場合もあるようです。

またフラット屋根やルーフバルコニーに関しては、15年目で防水シートの張り替え補修が、ほぼ確実に必要になるようです。トヨタホーム三重のホームページに概算補修費用が掲載されていましたが、6m²のバルコニーで321,000円とのこと、さらに推奨で雨樋や軒天、シャッターなどの補修もすると、557,000円だそうです。

トヨタホームがリフォーム業者との間を仲介するので、その分マージンが取られて直接リフォーム業者に依頼するよりも高くなっていると思いますが、トヨタホーム経由で依頼しないと保証は切れてしまいます。

先ほどのバルコニーの補修費用321,000円でさらに15年保証してくれるのであれば、年額26,750円の保険に入っているようなものなので、掛け捨てじゃないし、そこまで高くはないと考えることもできます。

「雨水の浸入を防止する部分」に関しては、以降15年毎に同じようにメンテナンス、リフォーム工事をおこなうことで最大60年まで保証されます。保証と言うか、15年毎に防水機能をメンテナンス、リフォームしているだけで、同じことは他のリフォーム業者でも可能です。出来映えも変わらないと思います。ただ他の業者に依頼して施工ミスなどがあり雨漏りしたときは、トヨタホームは知らないけど、トヨタホームが紹介した業者の仕事で15年もたなかったらトヨタホームが保証するよってことなので、これもトヨタホームに取られるマージンは保険みたいなものです。また構造体に関しては初期で30年保証ですが、「雨水の浸入を防止する部分」の延長保証をしなかったことによりる雨漏りなどで、構造体が劣化した場合は保証してくれないようなので、これを言われると構造体の初期保証がまだ続いている15年目のタイミングではトヨタホームに依頼した方が良い気がします。

次に20年目のタイミングで外壁や床、屋根の初期保証が終了します。トヨタホームの外壁はHDセラコートと呼ばれるオリジナルの無機塗装で30年の耐久性があるとのことなので、このタイミングで外装の再塗装は恐らく必要なく、塗り直しは30年目の点検のタイミングになると思われます。但しユニットとユニットの間を埋めているガスケットはゴム製なので、10年毎くらいで交換が必要になると思われます。

外装塗装は一般的なリフォーム業者に依頼すると100万~150万円と言われていますが、トヨタホームに依頼すると200万円以上するとネットには書かれていたりするので、ここも保証を延長する為に、トヨタホームに依頼するか悩ましいところだと思います。ただ一般のリフォーム会社に塗装を依頼する場合でも、1点気を付けておいた方がよいのは、ガスケット部分の塗装です。トヨタホームの外装をご存じのリフォーム業者ならいいかもしれませんが、ユニットの間に入っているガスケットがゴム製であることを知らずに上から塗装してしまうとゴムの中に添加されている可塑剤の油分と塗料が科学反応を起こしてゴムがベトベトになってしまうことがあるようです。そう言われると外壁の塗装はキレイだけどシーリングの部分がベトベトしてホコリがたくさんついている外壁を見たことがあるので、そんなに珍しくないことなのかもしれません。

次は30年目で基礎と構造の初期保証が切れますが、ここは補修することも無いと思うので、基本的には有料の点検を受けるくらいだと思います。

60年長期保証と言いつつも10年毎に100万~200万円のメンテナンス、リフォーム工事を続けていって60年保証されるだけなので、正直そんなにありがたいモノでもない気がします。逆に保証を切らしたくない気持ちが働くと割高なトヨタホームでリフォーム工事をせざるをえないので30年で保証が切れて延長保証してくれない方が、自由に選べて良い気がします。

恐らくそれがトヨタホームの狙いで、トヨタホームの施主が一般のリフォーム業者に流れにくくなる囲い込み戦略になっています。もちろん後から補修が難しい基礎や構造の部分に関しては自信があるのでしょうが、その他の部分に関してはトヨタホームだから特別60年保証できる理由があるわけでは無く、ただメンテナンス、リフォーム工事を繰り返しているだけのように思います。

定期点検

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トヨタホームの点検は、上の図のように引渡しから2年目までに3回点検があり、その後は5年周期で点検があります。25年目までは無料で点検を実施していただけて、それ以降は有料の点検をうけると次の10年保証が継続するかたちになります。

25年も無料で点検してくれるなんてスゴくありがたいと思うかもしれませんが、10年目以降点検に来てくれるのはメンテナンス、リフォーム工事の売り込みの為です。例えば15年目で「雨水の浸入を防止する部分」の保証が切れますが、このタイミングの点検でルーフバルコニーの防水に劣化が見られるので補修が必要。ここで補修しないと保証は延長できませんと迫られることになります。

保証が切れる直前の14年目で点検して頂いて「劣化が見られるが保証期間なので、無料で補習します」って言ってくれる会社だったら素晴らしいと思いますが、残念ながら保証が切れたタイミングで点検に来てくれるようです。

実際、我が家はまだ5年目までの点検しか受けていないので、10年目以降の点検の話については先輩トヨタホームオーナーの方からの情報になります。

2年目までの点検は、2ヶ月点検、11ヶ月点検、23ヶ月点検と2ヶ月点検以外は保証が切れる直前の点検になり、補修が必要な部分は無料で修理してくれます。また2年目の点検までは、我が家を担当してくれたトヨタホーム下請けの建設会社さんが点検を担当してくれました。5年目は点検を専門にしている下請けの工務店さんでした。
ここからは僕の推測ですが、家の建設を担当する下請けの建設会社さんは、2年目までの点検やメンテナンスも含めてトヨタホームから仕事を受注していると思われます。2年目までに起きた初期トラブルの対応は担当の建設会社さんの責任で、費用に関しても建設会社さん持ち、2年間メンテナンスを担当することも含め、その分のお金をもらうようなトヨタホームとの契約になっていると推測してます。そうすれば下請けの建設会社さんは、引渡し後2年間にできるだけトラブルがない方が、自社の経営としてはありがたいので、お家を建設する際に丁寧な仕事になります。またトヨタホームからすると引渡しの際の出来が良いことと、2年間無償で何でも修理してくれることでオーナーからの評判もよくなり、トヨタホームと下請けの建設会社さんでWin-Winの関係が築けるので、こんな契約にしてるんじゃないかと推測しています。というか僕だったらこんな契約にしたいと思います。

次の項目で詳しく紹介しますが、2年目までの点検は言えば、だいたい何でも直してくれます。もしかすると担当する建設会社さんや販売店(トヨタホーム○○)によって対応が変わるかもしれませんが、我が家を担当してくれた建設会社さんは、僕が気付いて指摘した部分は、あきらかに引渡し後に施主側が傷付けた箇所なども含め全て直してくれました。

2年目までの点検は、クロスやフローリング、建具やサッシ、外壁や基礎の外側など、生活していて見える部分の点検が主体ですが、5年目の点検からは、点検員の方が床下に潜ったり、屋根裏に入ったりなど、普段見えない構造面の点検もして頂けます。

5年目までに壊れた設備

我が家は2020年で引渡しから5年が経ちましたが、この5年間で壊れた設備とそれに対するトヨタホームの対応について紹介します。また2年目までの点検で補修してもらった箇所についても合わせて紹介していきます。

□スマートエアーズ(全館空調)故障
スマートエアーズは2年目というかなり早いタイミングで故障しました。スマートエアーズの操作パネルになっているHEMSにエラーが表示され、エアコンが効かなくなったので、オーナーズデスクに電話したところ、その日のうちにデンソーセールス(スマートエアーズを製造している会社)の方が室外機を交換してくれました。6月だったので、エアコンが効かなくても問題なかったですが、真夏や真冬だと辛いですね。その後は特に問題なく動作しています。

□浴槽排水栓の故障
2年目に入って浴槽にお湯張りをした際に、半分くらいしかお湯がたまらないことが2,3回あり、23ヶ月点検の際に相談したところ、後日専門の業者さんが浴槽の排水栓を交換してくれました。浴槽側の栓の部分だけではなく、ボタンとつないでいるワイヤも一式交換されました。交換後は3年経ちましたが同じような現象は起きないので、排水栓の初期不良だったと思われます。

□給湯器操作パネルの故障
3年目に浴室の給湯器操作パネルの液晶がつかなくなりました、追い焚きなどのボタンは使えたので液晶のみの故障と思われます。これもオーナーズデスクに電話したところ、直ぐに業者の方が交換に来てくれました。業者の方から聞いた話だと、同じ操作パネルで同様の故障が多いらしく、マイナーチェンジ版のパネルが出ていているので故障した場合はマイナーチェンジ版への交換になるとのことでした。恐らく操作パネルの設計ミスですね。どっか水や湿気が入り込んじゃう部分があったのだと思います。

□浴室シャワーのホースに亀裂
浴室ばっかり色々壊れますが、シャワーヘッドとホースのつなぎ目部分に亀裂が入ってシャワーヘッドから水漏れするようになったので、自分でホースの部分を購入し交換しました。トヨタホームに言ったら直してくれたかは分からないです。

□ペンダントライトのLED電球が故障
ダイニングのペンダントライトのLED電球は3年目に故障しました。LEDの寿命は10年以上と言われていますが、かなり早いタイミングで故障しています。3連のペンダントで1箇所だけ故障して、残りの2箇所は壊れていないので、このあたりは運なのかもしれません。これも自分でLED電球を購入して交換したので、トヨタホームが交換してくれるかは分かりませんが、照明器具は付帯設備の保証対象で10年保証なので連絡したら電球交換に来てくれるかもしれません。同じ型のLED電球を購入しましたが、初期からの電球と交換した電球で微妙に色が違うので少し気になっています。

□キッチン対面収納の扉破損
キッチン対面収納の扉に引っかかり強い力で引っ張ってしまったので、扉がもげてしまいました。これもトヨタホームに連絡したら綺麗に修理してくれましたが、さすがに有償でした。1万5千円くらいしたと思います。火災保険に家具などが壊れた時の保証の付いているので、もしかすると保険がきくかもしれませんが、面倒だったので保険会社には連絡していません。

続いては、引渡し後にキズや汚れなので2年目までの点検時に補修してもらった箇所を紹介します。

□壁紙
引渡し以前の工事の時についたキズか、自分たちがつけたのかは分からないですが、壁紙にキズや汚れがある箇所があり、相談したところ対象の壁一面の壁紙を張り替えてくれました。和室と階段ホールで両方張り替えてもらいました。階段ホールに関しては手の届かない高さだったので、恐らく工事中についた汚れだと思います。

他にも子供がおもちゃなどをぶつけたときについた小さな汚れは専用の洗浄剤で綺麗に落としてくれました。ちなみにその時に使っていた洗浄剤はこちらになります。点検の際に1本くれたので、汚れを見つけたら自分で掃除していますが、かなり綺麗になります。

□壁紙のコーキング切れ
壁と天井などの壁紙のつなぎ目部分でコーキングが切れている部分は、指摘すればその場で補修してもらえます。特に外壁に面する壁は微妙に壁が伸び縮みするらしいので切れやすいとのことです。
エコカラットと窓枠などの隙間のコーキングに関しては、エコカラットを貼る専門の業者が施工しているので、担当の建設会社さんで直ぐに補修できないらしく、様子見となりましたが、最終的には補修して頂きました。

□基礎の化粧塗装にカケ
基礎の表面に塗られている化粧塗装がカケている部分があったので指摘したところ、後日補修して頂きました。外回りなので平日の昼間に勝手に補修されていました。

□網戸にキズ
網戸のアルミ枠にキズがあったので交換して頂きました。

□キッチン吊り戸収納内にキズ
キッチン吊り戸収納の奥の壁にキズがあるのを指摘したら補修してくれました。踏み台に乗らないと見えないしキズがあっても気にならなかったのですが、いちよう指摘したところ、後日、専門の業者さんが来て綺麗になおしてくれました。

□フローリングのキズ
23ヶ月点検の時に、子供がトミカなどを落としてついたフローリングのキズについて相談したところ、専門の業者さんを呼んでくれて補修してくれました。フローリングのキズをロウみたいなので埋めて、その上から塗装してくれるのですが、どこにキズがあったのか全く分からなくなるので感動します。ちなみにこの補修屋さんは、3万円くらいで1回出張してくれるらしいので、子供が大きくなってもぉトミカ落とさなくなったらまとめて補修してもらおうと思っています。

まとめ

今回は、トヨタホームの60年長期保証と定期点検について紹介していきました。

「60年長期保証」とこの言葉だけ見るとスゴく良くみえますが、有償で定期的なメンテナンスが必要になってくるので、定期的にメンテナンスしてたらトヨタホームじゃなくても60年はもつでしょって思います。

ちなみにトヨタホームがユニット工法の戸建て住宅の販売を開始したのが、1977年なので、最初のユニット住宅を建ててからまだ60年経っていないことを考えると、60年後に会社が存続しているのかと言う方が心配になります。

今回紹介したのは、60年長期保証される部分のメンテナンス、リフォーム工事ですが、10年で保証が切れる住宅設備もメンテナンスや交換は必要になります。僕としては、スマートエアーズ(全館空調)が一番心配です。通常のエアコンのように簡単に交換はできないだろうし、もし修理や交換をするにしてもトヨタホーム以外に依頼する選択肢は無いと思うので、それなりの費用がかかることが予想されます。

ハウスメーカーや工務店を選ぶ時に、保証があるにこしたことはないですが、保証内容についてもしっかり見極めて選んでもらえると良いと思います。

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