今回は、みんな気になるお金の話、トヨタホームの建築費用について紹介させて頂きます。
インターネットでトヨタホームの坪単価を調べてみると、60万円~100万円と記載されていて、かなり幅があります。また坪単価の定義は曖昧で、どの費用まで含むかは、計算する人によって異なるので、この情報だけでは、実際にトヨタホームで家を建てるのにどのくらいの費用が必要なのか正確には分かりません。
仮に坪単価が75万円として、一般的な一戸建ての床面積37.9坪(125m^2)だと、約2,800万円になりますが、本当にこの価格でトヨタホームは建つのでしょうか?
今回は、実際にトヨタホームでお家を建てた、我が家の建築費用を公開させて頂くので、トヨタホームを検討されている方に、トータルでどのくらいの費用が必要か参考にして頂ければと思います。
また、後ほど詳しく紹介させて頂きますが、トヨタホームの見積方法は、細かな仕様変更で建物の価格を少しずつ抑えることができるので、トヨタホームの見積方法とコストを抑えるコツも紹介させて頂きます。
マイホームの仕様
建築費用と坪単価を公開する前に、前提となる我が家の仕様を紹介させて頂きます。当たり前ですが、どのような仕様で、どのような設備を導入するかによって、建築費用は変わってくるので自分の欲しい設備や間取りと近いか確認してみて下さい。
項目 | 内容 |
シリーズ | シンセ・スマートステージ |
工法 | 鉄骨ラーメンユニット 1F:ハイユニット(天井高2.6m) 2F:標準ユニット(天井高2.4m) ワイドスパン工法:1箇所 |
階数 | 2階建て |
間取り | 4LDK 1F:LDK+和室+トイレ+洗面+浴室 2F:寝室(書斎,WIC含む)+子供部屋×2+トイレ+納戸 |
床面積 | 1F:68.53m^2(20.8坪) 2F:57.73m^2(17.5坪) 合計:126.26m^2(38.3坪) |
インフラ | 電気ガス併用 給湯:eccジョーズ |
冷暖房 | スマートエアーズ(全館空調)あり 床暖房なし |
その他 | 太陽光パネルなし |
我が家の詳しい仕様については、別の記事にまとめているので詳細を確認したい方は、リンク先を確認してみて下さい。
トヨタホームの建築費用・坪単価
それでは、お待ちかねの建築費用を紹介していきます。
項目 | 金額 | 備考 |
建物本体価格(値引き込み) | 2,499万円 | |
仮設・建方・特殊工事費 | 60万円 | 足場や仮設トイレなど |
地耐力調査費用 | 5万円 | スエーデン式サウンディング試験 |
給水・排水工事費用 | 87万円 | 汚水,雨水を分けた排水設備 |
屋外電気引込工事 | 18万円 | |
ガス配管引込工事 | 25万円 | |
インターネット引込工事 | 5万円 | |
LAN配線工事 | 7万円 | |
現地工事費 | 14万円 | |
現地電気工事 | 4万円 | |
設計・工事管理料 | 10万円 | |
諸官庁代願手続費用 | 25万円 | 確認申請、長期優良申請申請 |
諸経費 | 105万円 | |
消費税 | 240万円 | 消費税:8% |
合計金額 | 3,118万円 |
千円以下は四捨五入しているのと、一部細かすぎる項目は省略したので、それぞれの金額の合計と消費税、合計金額が多少ズレていますが、合計金額は省略した項目も含めた、実際の建築費用になります。
また、値引きについては、それなりの金額を値引きして頂きましたが、実際の金額を記載すると、トヨタホームに迷惑がかかるかもしれないので、値引き後の建物本体価格として記載させて頂きました。
税抜きで考えると建築費用が2,876万円、床面積が38.3坪なので、坪単価:75万円と冒頭に記載した通りの金額となりました。
但し、実際に家を建てて住む為には、もう少しお金が必要になってきます。次の項目は必要に応じて発生する費用になりますが、実際に我が家でかかった費用を参考に紹介させて頂きます。
項目 | 金額 | 備考 |
地盤補強工事費 | 151万円 | 地盤調査結果により決定 |
建物登記費用 | 25万円 | 司法書士に依頼する場合は必要 |
火災保険 | 25万円 | 10年分,地震保険込み |
つなぎ融資 | 25万円 | 住宅ローンを使う場合は必要 |
水道分担金 | 15万円 | 地域により必要 |
インテリア | 59万円 | カーテン,照明,エコカラット,テレビボード |
外構工事費 | 294万円 | フェンス,駐車場,カーポート,門柱,植栽など |
合計 | 595万円 |
あと、土地から探されている方は、土地の購入費と仲介手数料などが必要になってきます。
我が家も土地探しからだったので、上記の建物建築費用に加えて土地に2,000万円強の費用がかかり、想定していた予算を多少オーバーしてしまいました。
トヨタホームの見積方法
次にトヨタホームの見積方法について、紹介させて頂きます。
トヨタホームは、1つ1つの建具や住宅設備、建築資材に単価を決めていて、その材料、部品、設備をどれだけ使っているか積み上げて費用を計算する積算によって見積られています。
例えば屋根の見積りは、次のように『構造体価格+使用する瓦の単価×施工面積』で算出されています。この為、単価の安い瓦を採用すれば、もちろん費用を抑えることができますし、寄棟より切妻の方が、施工面積が狭くなるので費用を抑えることができます。もっと言うと瓦のないフラット屋根にしてしまえば、屋根の費用をかなり抑えることができます。
窓の見積りも、次のように1つ1つの窓に単価が設定されていて、遮熱性や防犯性の違いなど、窓の種類によって単価が異なります。またサイズが大きい窓の方が価格が高くなりますが、同じサイズでも引き違い窓と横すべり窓では、横すべり窓の方が高価なので、リビングはデザイン重視で横すべり窓、寝室はコスト重視で引き違い窓を選択するなどして、少しづつ費用を抑えることもできます。また『FIX窓(はめ殺し窓)とは?メリット・デメリット』の記事で紹介させていただいたように、開閉する必要のない窓はFix窓にすることでも、費用を抑えることができます。
次の見積りは、内部造作の見積りになりますが、室内の壁も1mごとの単価が決まっていて、単価×壁の長さで計算されています。また下地補強の費用も細かく計算されています。
最後に住宅設備の代表として、キッチンの見積りを紹介します。シンセ・スマートステージ(トヨタホームのシリーズ)では、クリナップ、LIXIL、タカラスタンダード、トクラスなどのキッチンが選べますが、それぞれ単価が設定されていて、メーカー、シリーズによって価格が異なります。また同じシリーズのキッチンでも設定する設備や塗装の種類、サイズなどにより細かく見積りがされます。我が家はトクラスのキッチンを選びましたが、トクラスはシンセ・スマートステージで選べるキッチンの中では1番高いキッチンでした。全体の見積りが出た後、コストダウンが必要な場合、単価と機能,デザインを比較して、別のキッチンに変更することなども可能です。
このように、トヨタホームの見積りは、1つ1つ単価が設定されていて、自分が選んだ設備がいくらなのか、見積りから分かるので、費用対効果を考えて設備を選ぶことができます。また「つけてもつけなくても値段が同じ」や「何個つけても値段が同じ」というものは基本的には無く、見積書は膨大になりますが、見積りの内容は明瞭です。
但し、このように積算で見積もられているのは、建物本体価格のみで、仮設・建方工事費や地盤補強費、諸経費などは、最終金額しか記載されていないので、内容と金額の妥当性は個別に確認する必要があります。
トヨタホームでお家設計を進める中で、施主から細かい要望がない部分に関しては、営業担当や設計担当が標準的な設備を選択している場合が多いので、こだわりがなければグレードを下げることでコストダウンすることができます。ハウスメーカーによっては、標準仕様の中から設備や仕様を選べば同じ価格で、グレードの高い設備や仕様を選択するとオプションとして追加費用がかかるメーカーもあります。この見積方法だと、全体の費用を抑える為には、オプションをできるだけ使わないようにするしかないですが、トヨタホームのように積算で見積る場合、キッチンはこだわってグレードの高い設備を入れるけど、浴室にはこだわりがないので、グレードを下げて、全体の金額を調整することもできるので、ハウスメーカーを選ぶ際は、見積り方法も気にしてみて下さい。
まとめ
今回はトヨタホームの建築費用と見積方法について紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか?
何となく予想していた通り、安いわけではないけど、めちゃくちゃ高いわけでもない、トヨタホームのイメージ通りの結果だったように思います。ただ実際にお家を建てた人のリアルな建築費用を見て頂くことで、自分たちのお家設計や検討のイメージをより具体的なモノにして頂けると思うのでトヨタホームに限らず、色々なハウスメーカーや工務店で建てられた方の施主ブログを見て、リアルな金額のイメージを持っていお家設計に望んでいただけると、後悔の少ない家づくりができるのかなぁと思っています。
また、この金額が高いか安いかは、それぞれの人の感性で『トヨタホームを選んだ5つの理由』の記事で紹介させていただいているようなトヨタホームのメリット・デメリットに対して、この金額を払う価値があると思えるかどうかがとても重要だと思います。「この金額だったら自分たちの予算に見合うからトヨタホームも検討してみよう」ではなく「トヨタホームが提供するお家の価値に共感できるから、トヨタホームを検討しよう」というような考え方で、ハウスメーカーを選定していった方が、後々、後悔の少ない家づくりができるのではないかと思います。
最後にもう1度、3,118万円の家ってどんなお家だったっけ?って方に我が家の詳細な仕様が記載されている記事へのリンクを案内しておきます。
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