2019vs2020夏期電気料金比較|コロナ渦 在宅勤務急増で一戸建ての電気代はどうなる!?

electric-billお金の話
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今回は、我が家の電気料金について紹介させて頂きます。

我が家は、太陽光パネルやエネファームなどの自家発電なしで、全館空調(スマートエアーズ)を導入している為、夏と冬の光熱費がなかなかの金額になります。

そんななか、今年(2020年)は、コロナの影響で4月からほぼ毎日、自宅で仕事をしています。在宅勤務は通勤の必要が無く、自宅の静かな環境で集中して仕事ができるので、とても快適ですが、平日の昼間も空調を稼働させることになるので、光熱費の上昇が気になります。

そこで、2019年と2020年の電気料金を比較し、在宅勤務によってどのくらい電気代が上昇しているか検証してみたいと思います。

これからお家を建てられる方は、トヨタホームの一戸建てで、太陽光なし、全館空調ありの住宅が、どのくらい電気代がかかるか参考にして頂ければと思います。

また後半では、トヨタホームの代表的な断熱性能(Ua値)から、電気料金を推定することができるか検証した内容を記載しているので、断熱性能がどの程度、電気料金に影響するのかも参考にしてみて下さい。

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住宅の基本スペックとタイムスケジュール

電気料金比較の前に我が家の基本スペックを簡単に紹介させて頂きます。

項目内容
シリーズシンセ・スマートステージ
工法鉄骨ラーメンユニット
1F:ハイユニット(天井高2.6m)
2F:標準ユニット(天井高2.4m)
階数2階建て
間取り4LDK
1F:LDK+和室+トイレ+洗面+浴室
2F:寝室(書斎,WIC含む)+子供部屋×2+トイレ+納戸
床面積1F:68.53m^2(20.8坪)
2F:57.73m^2(17.5坪)
合計:126.26m^2(38.3坪)
インフラ電気ガス併用
給湯:eccジョーズ
冷暖房スマートエアーズ(全館空調)あり
床暖房なし
その他太陽光パネルなし
キッチン:IHクッキングヒーター

在宅勤務により最も電気代に影響する空調の消費電力は、お家の断熱性能によって大きく左右されるので、トヨタホームの断熱性能についても紹介しておきます。
トヨタホームのホームページに記載されている標準仕様(6地域)での断熱性能Ua値は0.70W/m²Kとのことです。

次に2019年と2020年の我が家の1日のタイムスケジュールも簡単に紹介させて頂きます。

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スケジュールの横にカッコで記載の温度は、全館空調の設定温度になります。
我が家は共働きで、8時~17時の間は家に誰もいないので、空調の設定温度を冷房の最大温度の30℃に設定して外出しています。
今年(2020年)は4月以降基本在宅勤務で、週1回程度出勤があるものの、僕と妻の2人が同じ日に出勤したことはなく、どちらかは在宅勤務をしているので、基本的に昼間も空調の設定温度を27℃にしています。

電気料金比較

2019年と2020年の4月~9月の電気料金を比較した結果が下のグラフになります。電気料金は契約している会社やプランによって基本使用量や単価が異なるので、ご自身のお家と比較する場合は、電気使用量のグラフを見て頂くと、比較がしやすいと思います。
電気料金のグラフに記載の温度は、僕の住んでいる地域の月ごとの平均気温を記載しています。
また電気使用量の計測期間は、検針のタイミングが毎月10日前後の為、7月の場合は6/10~7/10の電気料金になります。平均気温も気象庁のデータベースから電気使用量の計測と合わせた期間の気温を参照して平均気温を算出しています。

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在宅勤務の影響検証

まず、全館空調を使用していない4月~6月の電気使用量に大きな差は見られませんでした。6月は2020年が増加していると言うより、2019年の6月が他の月に比べて電気使用量が下がっています。計測期間は28日間で同じなので、全館空調の次に消費電力の多いIHクッキングヒーターや電子レンジなどの調理家電の使用量が影響していて、2019年6月は外食が多かったのではないかと推測しています。この結果から在宅勤務で家にいて、パソコンや照明を使っている程度では、数値に表れるほどの電気使用量の変化はないようです。

次に全館空調を使用する7月~9月の電気使用量を比較すると、2020年の方が電気使用量が多くなっていますが、想像していたほどの増加ではないように思います。特に8月に関しては1.08倍しか増加していません。9月に関しては、お盆休みに帰省、旅行をして家にいる時間が短かったことで、2019年の方が下がっていると思われます。

もう少し詳しく検証する為に、夏の時期の全体の電気使用量に占める全館空調の割合を確認してみます。

5月エリア別電気使用量

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8月エリア別電気使用量

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居間に1F全館空調の本体、寝室に2F全館空調の本体が紐付いているので、8月の居間,寝室の電気使用量(970kWh)から5月の居間,寝室の電気使用量(250kWh)を引いた値(720kWh)が、全館空調の電気使用量になります。
全体の電気使用量と比較すると8月は65%を全館空調が占めています。

それなのに、平日の昼間を27℃に設定している場合と30℃に設定している場合で、電気使用量にほとんど差が出なかったのは
・8月だと昼間の外の気温が高いので、30℃設定でもエアコンが仕事をしている
・30℃から27℃への設定を切り替える際の消費電力が大きく、27℃一定に保っているのと大きな差が無い
が要因ではないかと推測しています。

結果としては、在宅勤務による電気使用量の増加は、それほどでもなく、休日にお出かけしないことの影響の方が大きく出ていることが分かりました。

Ua値で電気使用量が推定できるか検討

先ほど算出した8月の全館空調の電気使用量720kWhが、トヨタホーム標準仕様の断熱性能Ua:0.70W/m²Kから推定できるか計算してみたいと思います。
ちなみに建築や断熱に関しては素人です。ただ電気・電子工学が専門で電力や熱に関する式には、なじみがあり、自分なりの解釈で計算しているので、参考程度にみて下さい。

720kWh×4(APF)=2880kWh ・・・ エアコンのエネルギー効率から消費した熱エネルギーに変換
2880kWh÷31(day)=92.9kWh ・・・ 1日の消費熱熱エネルギーに換算
92.9kWh÷14(h)=6.34kW ・・・ 外気温が高い時間帯を6~20時と仮定して時間あたりのエネルギーに換算
0.70W/m²K×367.25m²=257.1W/K ・・・ 家の外皮面積から我が家の熱損失を算出

上記の1時間あたりの消費エネルギーと我が家の熱損失を使って、建物の中と外の温度差を算出すると
6340W÷257.1W/K=24.7K

室内の温度が27℃だとすると室外の温度は、51.7℃になります。

最近、温暖化が進んでいるとはいえ、外気温51.7℃は高過ぎです。しかも設定した時間は6~20時なので、その期間の平均気温が51.7℃はありえません。

なぜ計算が合わないか原因を考えてみたところ、家の中が暖まる要因が建物内外の温度差だけではないことに気付きました。例えば日照による温度上昇や屋内での自己圧熱が考えられます。(建築関連の人からすると、当たり前だろって突っ込まれそうですが)

日照による温度上昇は、同じ断熱性能(Ua値)のお家でも、南向きの窓が多い家と少ない家で、家の中の温度上昇に差が出ます。また同じ外気温でも晴れの日の30℃と曇りの日の30℃では、家の中の温度上昇に差が出ると思います。

屋内での自己発熱は、わかりやすい物だと、コンロや炊飯器、オーブンレンジなどの調理器具を使用すると家の中の温度が上昇します。他にもテレビやパソコンなどの全ての家電製品は発熱していて、Wi-Fiアクセスポイントや高性能なゲーム機などスゴく熱くなるのを経験したことがある人もいると思います。

もしかすると他にも要因があるかもしれないですが、断熱性能(Ua値)が影響する建物内外の温度差による熱損失とその他の熱損失が、どのくらいの割合なのかを計算してみます。
先ほどの計算で全ての消費電力を温度差に換算するとありえない温度になってしまいましたが、今度は実際の夏の外気温度38℃からエレルギー換算してみると、熱損失エネルギーは約3kWと、先ほどの約1/2となりました。ということは、我が家は断熱性能(Ua値)が電気代へ及ぼす影響は全体の50%で、残りの50%はそれ以外の要因によるものなので、Ua値から冷暖房の光熱費を推測するのは難しいという結論になります。

我が家は、南道路で間口の広い土地だったので、全ての部屋に南向きの窓があり、その南向きの窓がそれなりに大きな掃き出し窓になっている為、夏場は日照による室内の温度上昇の割合が大きいと推定しています。逆に冬場は日照による影響が良い方に働くので、また冬期になったら同じように光熱費の検証をしてみたいと思います。

エアコンの性能

先ほどの計算をするために、エアコンのエネルギー効率を調べている中で、エアコンの性能差による電気料金への影響もかなり大きいことがわかったので、エアコンの性能についても簡単に紹介しておきます。

エアコンの効率は、APF(通年エネルギー消費効率)と言う数値でカタログなどに記載されていますが、メーカーや機種によって大きな差があります。価格.comで売れ筋ランキング1位のエアコンのAPF=4.9ですが、同じ容量でもフラグシップモデルのエアコンだとAPF=7.9と言う数値のエアコンもあります。APF1.6倍も違うので電気代への影響はかなりあります。

APFは自動車で言うところのカタログ燃費のようなものなので、実使用でここまでの効率はでないかもしれないですが、それでも普及モデルとフラグシップモデルの差はかなりありそうです。

ちなみに先ほどの計算で、全館空調のAPF=4としていますが、スマートエアーズのAPFが分からなかったので、普通のエアコン(高性能ではないエアコン)のAPF=5に、実使用だと8割くらいの性能だろうと仮定して4で計算をしています。

エアコンの性能差で1.6倍もあるということは、トヨタホームの断熱性能Ua:0.70が木造の高断熱住宅相当の0.44になるということなので、高断熱な住宅でAPF=4.9のエアコンを使っているのと、トヨタホームでAPF=7.9のエアコンを使っているのは、断熱に関わる熱損失エネルギーの電気代が同じになるということになります。

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またAPFは上のグラフのようにエアコン容量が大きくなるほど悪くなるので、広いLDKや吹き抜けのあるリビングを作る場合は、20畳用エアコンを1台設置するより、8畳用エアコンを2台設置する方が、消費エネルギーは少なくすみそうです。また負荷率80%程度が最も効率が良く、過負荷になると効率が下がるので、空間に対して適正な容量のエアコンを選ぶことも重要と言えます。

まとめ

今回は、在宅勤務前後での電気料金の変化と建物の断熱性能が、どのくらい電気料金に影響するかを紹介させていただきました。

太陽光パネルやエネファームなどの自家発電なしで全館空調ありの我が家の電気料金は、そこそこ高いと思います。ただ全館空調は、とても快適です。僕は、この快適さに、この電気料金であれば、全然ありだと思っています。

ただ、これくらい電気代がかかることを知らずに全館空調を設置して、電気代がもったいないからといって、使わなくなってしまうと、後悔することになるので、全館空調を検討されている方は、一度、夏の暑い時期にトヨタホームのモデルハウスを訪問して頂き、全館空調の快適さ体感して、この快適さに対して、自分がこの電気代を払えるか考えて頂くとよいと思います。

また、今回検証したように冷暖房の電気料金に影響する要因は色々あるので、1つの要因だけとって「○○の性能が良いから電気代が安くなります」というような売り文句には気をつけた方が良いと思います。家族の生活スタイルや土地の特徴、エアコンの性能などにも影響されるので、1つの側面だけでなく、色々な意見を取り入れて自分なりに何が重要か判断することが大事だと思います。

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